金融コラム 【速報】ソフトバンク株主総会 孫社長、利益1兆円「感動ない」 (2017/06/21)

 ソフトバンクグループは21日10時から第37回の株主総会を開催した。総会でのやりとりは以下の通り。

拍手に包まれ孫社長登場

孫正義社長が登場すると株主から多くの拍手が送られた。孫社長は「きょうは風邪をひいているので咳き込むかもしれない」とあいさつした。

 昨年に買収した英アーム・ホールディングスのサイモン・シガースCEOや米携帯4位の子会社スプリントのマルセロ・クラウレ最高経営責任者(CEO)などが取締役に就任する見通し。取締役の数は現在の7人から11人に増え、半数以上の7人が外国人になる。

 ソフトバンクは10兆円ファンドなど国内企業としては桁違いの話題が多い。今回の株主総会の招集通知から、昨年6月に退任したニケシュ・アローラ氏の2017年3月期の報酬が103億円だと判明している。役員への年間の報酬額が100億円を超えたのは国内企業で初めてだ。

10:14
 冒頭では2017年3月期の業績報告を例年と同じように動画で紹介している。動画で一番最初に出てきたのはヒト型ロボット「ペッパー」だった。事業を紹介した順番は国内携帯電話、国内のヤフー、米スプリント、出資する米衛星通信ベンチャーのワンウェブ、中国電子商取引大手のアリババ集団、AIが人類の知恵の総和を超える「シンギュラリティー」のための英アームの買収、10兆円規模の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」だった。

10:20
 孫正義社長が決議事項の形式的な説明を行った。孫社長は7回ほど咳き込んだ。冒頭に自身で告げたように体調は良くないようだ。

10:26
 会社のこれまでについて、孫社長がプレゼンテーションを始めた。2004年の株主総会の孫社長が「利益で1兆円を目指す。ホラだと思って聞いてほしい」と話した動画を流した。実際に2017年3月期に営業利益で1兆円を達成したことについて自信を示した。
 1兆円の利益の達成については「正直な気持ち、感動はなかった。1兆円はたかが数字。自分の中にある志の中ではまだ一歩に過ぎない」と述べた。

10:39
 買収した英アームが設計する半導体チップは世界全体の人口で一人当たり2.5個をこの12カ月で出荷したと説明した。孫社長は「スマホや自動車、電子機器だけでなくランニングシューズ、メガネ、ミルクの容器にも使われるかもしれない」と話した。後に振り返るとするならば「人生の中で一番カギになった買収はアームになるのではないか」との見方を示した。

10:54
 新しい可能性を持つ2つの事業を動画で紹介した。米グーグルの持ち株会社アルファベットから買収するロボット開発ベンチャーの米ボストン・ダイナミクスのAIロボ、出資する血液検査で病気を診断する技術をもつ米ガーダントについて孫社長は「素晴らしい会社だ」と絶賛した。

11:01
 孫社長は自身の体調について「頭はガンガンするし熱はある」としたうえで、「でっかい志があるときは病気も苦にならない。朝がくるのが待ち遠しい。引退なんてしてられない」と話した。

永守社外取締役、「私ならアームに3000億円以上は出せない」

11:08
株主
「永守社外取締役はアームに3兆円の価値がないと話している。見解を聞かせてほしい」

永守社外取締役
「孫社長が全部正しいなら社外取締役はいらない。私ならアームに3000億円以上は出せない。いろんな意見がある。孫社長が見る未来は正しいのかもしれないが、社外取締役としては一抹の不安はある。すべてが『孫さん素晴らしい』では大きな穴になる」

孫社長
「非常に健全な取締役会の運営を行っている。色んな意見があって当然」

11:15
株主
「5年、10年先にアームがどう化けるのか」

孫社長
「99%のスマホにアームの製品が使われている。チップは世界で最も存在価値がある製品だ。10年後のスマホの能力を当てるのは難しいが、アームには10年先のロードマップが社内にある。ここまで先を予言できる会社を持っている。そこから生まれるデータに膨大なチャンスがある。詳細は言えないが、言えないからこそ価値がある。それを考えて寝る前にニコッと笑っている」

11:17
株主
「半導体の誤作動、EMP対策はできているのか」

孫社長
「色んなリスクはある。今の最大のリスクはハッキングやウイルスなど情報セキュリティ。世の中に課題があるほど新たな知恵で進化していく」

11:24
株主
「ニケシュ・アローラ氏の報酬が100億円超。新任取締役は二度とこのようなことがないように職務を行って欲しい」

孫社長
「ニケシュがグーグルで勤めていた時、多額の報酬を得ていた。彼がストックオプションでもらえる権利を捨ててソフトバンクに来るにはそれと同等かそれ以上が必要だった。彼がこの2年間、貢献した額も大きかった」
「ニケシュには早い時期に後継を任せると言ったが、私が社長として継続したいという思いが強くなった。それならば退任ということになった。結果的にソフトバンクは大金を使ったが代わりに私が現役に戻ってきた。次も同じようなことがあるかはタイミング次第」

後継者問題、「ニケシュがいなくなってすぐに代わりは見つからない」

11:27
株主
「後継者問題はどうなっているのか」

孫社長
「優れている人物はすぐには見つからない。これから10年かけて取り組んでいきたい。ニケシュがいなくなったばかりなのですぐに代わりは見つからない」

11:30
株主
「後継者を育成するソフトバンクアカデミアの現状は」

孫社長
「社長として活躍するメンバーが出てきている。今すぐ後継者として目をつけているメンバーはいないが、継続して行っていく」
「孫正義育英財団を始めた。10代、20代の日本で最も優れた知的能力を持つ若者を育成、支援している」

11:38
株主
「Wi―Fi(ワイファイ)の整備を進めてほしい」

孫社長
「無料Wi―Fiスポットを止めようと考えている。セキュリティの面で問題がある。無料Wi―Fiをただ進めればいいと言う問題ではない」

11:42
株主
「太陽光発電はどうするのか」

孫社長
「大規模に集積するやり方、個人の住宅につけるやり方の2つがある。個人では効率が悪く、大規模にやるのが世界の潮流になっている。日本で1・2位の規模だが、インドでも大規模に始めている。太陽光発電では利益が出ている。ここで得た利益はすべて再生可能エネルギーに再投資する方針だ」

11:45
株主
「10年以上の長期保有の株主に対してのコメントが欲しい」

孫社長
「株主はパートナー。人類に最も貢献して尊敬される会社になることが報いることだと思っている」

東芝再建「なんらかの形でかかわるかもしれない」

11:50
株主
「東芝の再建にはかかわるのか」

孫社長
「中心になって関与していくことはない。ただ、親しいパートナー(鴻海〔ホンハイ]精密工業)が一所懸命やりたいということなので、なんらかの形でかかわるかもしれない。ただ、彼らが決めること」

11:56
 総会の決議事項である取締役の選任など4議案が可決された。ソフトバンクの新任取締役でスプリントのマルセロ・クラウレ最高経営責任者(CEO)は「スプリントだけでなくソフトバンクでも働けてうれしく思っている」と話した。

12:00
ソフトバンクの新任取締役で英アーム・ホールディングスのサイモン・シガースCEOは「買収されてから素晴らしい時を過ごしてきた。アームが専門とするコンピューターのプラットフォーム、専門知識でソフトバンクに貢献していきたい」と述べた。

12:03
ソフトバンクの新任の社外取締役で「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の最大の出資者であるサウジ政府系公共投資ファンド(PIF)の取締役を務めるヤシル・アルルマヤン氏は「今後はさらに変化の年になる。ソフトバンクのみならずサウジアラビアが一緒に協力できるのを楽しみに思っている」と話した。

12:08
 新任の取締役のあいさつが終わる。ソフトバンクの株主総会で恒例の地球の人類と技術の未来をイメージするビデオを流して終了した。

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