QUICK月次調査<外為> ギリシャのユーロ離脱「確率45%」…為替市場への影響は(7月調査) (2015/07/13)

7月6日~9日に外国為替市場を対象として実施したQUICK月次調査(金融機関、運用会社および事業法人の為替担当者86名が回答)では、ギリシャ問題について調査しました。調査期間のマーケットは、ギリシャ問題の混迷によって、大荒れの展開になりました。

ギリシャの離脱確率は平均で「45%」

5日に投開票されたギリシャの国民投票は、財政緊縮策に「ノー」を突きつけた反対票が63%となり、賛成票を大きく上回りました。とはいえ、チプラス首相は「5日の国民投票は欧州と別れるためのものではない」と言い、あくまでもユーロ残留を探る動きをしています。

果たして、ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性はあるのかどうか。その確率を聞いたところ、離脱の確率は、単純平均で45%(中央値は50%)となりました。国民投票を通過しても、市場の見方は依然として「五分五分」という認識のようです。

また、ギリシャをユーロ圏に留めることが、ユーロにとって政治・経済・通貨にどのような影響を与えるかを聞いたところ、政治的にはメリットだが、経済的にはデメリットという回答が最多となりました。また通貨への影響については、影響は小さいが最多の45%で、21%が「メリットが大きい」、34%が「デメリットが大きい」と回答しており、意見が分かれています。

ギリシャ離脱は「短期でユーロ安」「中長期でユーロ高」との見方

仮に、ギリシャがユーロ圏から離脱することになったら、ユーロ相場はどうなるのか。短期的には、「ユーロ安要因」と見るのが全体の61%。一方、中長期的には、「ユーロ高要因」と見るのが全体の47%、「中立要因」と見る回答も35%を占めています。

確かに、ギリシャのユーロ圏離脱は、イタリアやスペイン、ポルトガルなど、その他の南欧諸国のユーロ圏離脱を促す恐れがあります。そのため、ギリシャの離脱が「ユーロ崩壊の序曲」と見る傾向が強まれば、目先でユーロが大きく売られる可能性はあります。ですが、ユーロからの離脱者が増え、本当に意味で強い国だけがユーロに残れば、最強通貨ユーロという評価が高まる可能性もあります。その意味でも、ユーロは目先弱気、中長期で強気という見方は、一理あると言えそうです。

後ずれする米国の利上げタイミング

また、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切る時期についても調査しました。現状、9月利上げが36%を占める一方、12月利上げが44%を占めています。年初から同様の調査を実施してきましたが、6月が有望視されていたのが、徐々に9月に後ずれし、今回はさらに12月を見込む回答が9月を上回ってきました。

ギリシャ問題の混迷、中国の株価急落など、グローバルで悪材料が浮上しており、それが米国経済にどのような影響を及ぼすのか注視されるところです。

ドル円予想の定点調査…円安期待一服、外貨運用も慎重姿勢に

毎月、定点調査している為替相場見通しによると、円安・ドル高の勢いが鈍りそうです。金融機関の外為関連業務に従事している人の回答を見ると、7月末の相場予想は単純平均で1ドル=122円07銭となり、前回調査の124円00銭に比べると円高方向に修正されました。3か月後が123円18銭、6か月後は124円41銭という予想になっています。

今後のドルの動きを見るうえで、マーケット関係者が注目しているドル高要因は引き続き「金利/金融政策」です。円の変動要因では「景気変動」の注目度が上昇する一方、「物価動向」の注目度は低下。ユーロについては、ギリシャ問題の行方が注目されていることもあり、「政治/外交」の注目度が、前月に比べて大幅に上昇しています。

現在、運用しているファンドの外貨建て資産について、当面どのような運用スタンスで臨むのかを聞いたところ、これまで0%回答が続いていた「アンダーウエート」(基準より少ない)とする回答比が31%に急上昇しています。「オーバーウエート」(基準より多い)の回答が今月は大幅に低下(50%→31%)し、、「ニュートラル」(中立)とする回答も前月の50%から38%に低下しました。

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