QUICK月次調査<株式> 株価予想はやや下方修正、企業業績は2ケタ増益へ(1月調査) (2015/01/13)

2015年の株式相場は軟調な滑り出しとなっています。年明け1月5日の日経平均株価は昨年末比42円安、翌6日は525円の大幅安と、市場参加者のムードはやや弱気に傾きつつあります。

1月6日から8日にかけて、証券会社および機関投資家の株式担当者272名(回答者数182名)を対象に行われたQUICKの月次調査(株式)は、こうした弱気ムードを反映した結果になりました。

市場のムードはやや弱気

目先の日経平均株価の見通しは、12月調査分に比べて、やや下方修正されました。3カ月後予想は、12月調査分が1万8066円でしたが、1月調査分では1万7910円となり、目先の相場について、前回と比べると若干、弱気ムードが垣間見られます。

今後6カ月のうち、株価に影響を及ぼす変動要因の注目度としては、「海外株式・債券市場」が大幅に上昇したのに対し、「政治・外交」「為替動向」が大幅に低下しました。米国の株価が高値近辺で乱高下を繰り返すなか、欧州など他の国・地域への影響が懸念されています。また、米国では近々、利上げ観測も浮上しており、米国の利上げ実施が株式市場にどのような影響を及ぼすのかにも、注目が集まっています。当面、国内の株式市場を見るうえで、米国をはじめとする海外の株式、債券市場の動向は、外せないものになりそうです。

最も注目している投資主体としては、「外国人投資家」が前回調査の71%から81%に大幅上昇する一方、「企業年金・公的資金」が17%から11%に低下しました。

全体的に、国内株式市場に対しては、年初の大幅安もあってか、やや様子見ムードが強まっています。資金運用担当者を対象にした調査では、運用しているファンドの国内株式の現時点におけるウエートについて、「ニュートラル」という回答比が47%と最も高く、当面のスタンスについても「現状を維持する」という回答比が71%を占めました。また、現時点のウエートについては「ややアンダーウエート」という回答比が若干上昇したこと、当面のスタンスでも「やや引き下げる」が大幅に上昇するなど、若干ではありますが、ネガティブな見方が増えているのが気になるところです。

6割が2ケタ経常増益を予想、今年の最高値は1万9892円

今回の月次調査では、今年の企業業績予想や株式相場の見通し、コーポレートガバナンス・コードが株式市場に及ぼす影響などを伺いました。

まず2015年度の日本のGDP(国内総生産)成長率については、単純平均で1.45%という予想になりました。2015年央の為替レートは対ドルの平均が121.8円。対ユーロの平均が141.8円です。

また、企業業績については、2015年度の予想経常利益はおおむね増益と見る向きが多く、全体の64%が10~20%の増益を予想しました。次いで、1桁増益予想が29%、横ばいが4%となっています。

2015年の日経平均株価は、全体の平均値で見ると、最高値が1万9892円。最安値が1万6090円となりました。高安の時期については、最安値が1月、最高値が12月という見方が最も多く、国内株式市場は年末に向けて上昇トレンドを辿るというのが、マーケット参加者の中でコンセンサスを形成しつつあります。

コーポレートガバナンス・コードへの反応はおおむね歓迎

「コーポレートガバナンス・コード」については昨年12月12日、「コーポレートガバナンス・コード原案」が取りまとめられました。コーポレートガバナンス・コードとは、株主の権利やステークホルダーとの協働、情報開示の在り方、取締役会の役割など、上場企業が守るべき行動規範(コード)を示したもので、法的な拘束力はありませんが、このコードに同意するか、同意しない場合は、その理由を投資家に説明するように求められます。同コードの適用は2015年6月からで、今回のアンケートでは、上場企業がこのコードへの対応をどうするか、予想してもらいました。

結果は、「大部分の企業が形式的に受け入れるだけ」という回答が最も多く、全体の50%を占めました。次いで、「半分くらいの企業が積極的に受け入れる」の回答比が31%、「大部分の企業が積極的に受け入れる」の回答比が18%でした。

投資家にとって気になるのは、コーポレートガバナンス・コードの適用が株式市場に与える効果でしょう。これについては、「投資家からの信頼が増し株式市場にプラス」という回答比が53%でトップ。次いで、「影響なし」が33%、「企業業績が向上し株式市場にプラス」が8%となりました。

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